2026年8月21日、米国国際貿易裁判所(CIT)に対し、輸入石英表面材製品に課されたセクション201セーフガード関税割当制の撤廃を求める訴状が提出された。Elite Quartz Manufacturing、Arizona Tile LLC、M S International Inc.(MSI)、Caesarstone USA Inc.、Wiesenbaker Builder Services Inc.の各社は、2026年7月31日にトランプ大統領が宣言し、同年8月15日から発効した本措置を争っている。

この訴訟は、輸入業者・加工業者・購入者が調達計画を見直す中で、新たな割当制度と関税率の法的根拠をCITが審査する場となる。訴状では、セーフガード関税は違法であるとの宣言、徴収済み関税の還付、3人の裁判官による合議体での審理を求めている。被告とされたのは、米国国際貿易委員会(USITC)、米国税関・国境警備局(CBP)、米国国土安全保障省(DHS)である。

訴状が争う論点

原告各社は、セーフガードの根拠とされた調査において、USITCが国内産業の捉え方を誤ったと主張する。訴状によれば、同委員会は「製造業者」の定義から、スラブの切断・仕上げ・施工を行うファブリケーターを除外した。この定義により、Quartz Manufacturers Alliance of Americaが、産業全体を代表しているわけではないにもかかわらず、申立人となることが認められたという。

この論点が重要なのは、ファブリケーションとは、石英表面材製品がカウンタートップ、洗面化粧台、あるいは施工済み表面材へと仕上がる工程だからである。訴状は、ファブリケーターを関連産業の一部と位置づけ、その外部の活動ではないと主張する。調達担当者にとって、この区別は法的な用語の問題にとどまらない。セーフガードを正当化する際に、誰の操業状況が考慮されるのかという問題なのである。

また原告各社は、輸入が重大な損害の実質的原因であるとしたUSITCの認定は根拠を欠くと主張する。国内生産者は調査期間中、約3.9%から9%の範囲で営業利益を計上していたという。さらに、同委員会が11月17日の申立日を判断基準日としたことは恣意的であり、連邦通商法の期限と整合しないと訴えている。

原告が主張する論点

  • スラブの切断・仕上げ・施工を行うファブリケーターが、製造業者の定義から除外された。
  • 実質的原因の認定は、約3.9%から9%の範囲にある国内営業利益と矛盾する。
  • 11月17日の申立日を判断基準日とすることは恣意的であり、連邦通商法の期限と整合しない。
  • Caesarstoneのジョージア州工場閉鎖は輸入による損害として誤って扱われた。同社は、これは輸入圧力ではなく世界的な戦略転換を反映したものと説明している。

ジョージア州工場の閉鎖は、訴状におけるもう一つの事実上の争点である。Caesarstoneは、この閉鎖は輸入圧力ではなく、世界的な戦略転換によるものだと公式に表明している。原告各社は、これを別の形で扱ったことで、セーフガードを支える損害分析が歪められたと主張する。

対象となっているセーフガード

本案が対象とするのは、重量比で主成分がシリカである輸入エンジニアードストーンに課される割当制度と関税である。セーフガードは2026年8月15日から2030年8月14日まで実施される。初年度の税率は割当枠内で25%、割当枠超えで最大50%であり、関税は毎年引き下げられる。買い手は現在発効中のセーフガードTRQ制度の解説で仕組みを確認できる。

この提訴自体は、提出時点で関税を撤廃するものではない。裁判所に対し、セーフガードが合法的に賦課されたかどうかの判断と、関税の還付を求めている。つまり要請されている救済は、新制度の下で製品をすでに輸入した輸入業者にとって商業的に大きな意味を持つ一方、状況を変える直接の手段としては裁判手続きが残される。

この紛争は、インドによるWTO並行提訴とも併存する。CITへの訴状は米国のセーフガードとその国内法上の根拠を対象としており、WTO紛争争議は別の手続きである。輸入業者は、一方の手続きが他方の時期や結果を左右するとは考えるべきではない。

買い手への影響

買い手や輸入業者にとって、今回の提訴は、割当へのアクセスと割当超過税率によってすでに形成されているコスト構造に、法的な不確実性を加えるものである。契約書には、セーフガード関税をどちらが負担するのか、割当ポジションをどのように立証するのか、裁判所が関税還付を命じた場合の還付金の取り扱いを明記しておくべきだ。輸入記録・納税記録・製品分類を明確にしておくことは、請求されている還付救済が関連する場合に重要となる。

ファブリケーターとプロジェクト買い手は、当面の納品計画と訴訟の見通しを切り分けることも必要である。セーフガードは、法的プロセスで変更されない限り有効であり続ける。調達判断は引き続き、現在の割当制度と関税率、調達可能な産地、生産時期、施工スケジュールを考慮して行うべきだ。訴状は将来の状況に影響を与える可能性があるが、現時点の関税計算に代わるものではない。

この訴訟は特に、重量比で主成分がシリカであるエンジニアードストーンに工程スケジュールが依存するプロジェクトで重要である。調達チームは、発注書・供給契約・変更条項を現在のセーフガード期間に整合させつつ、関税還付の可能性を評価するために必要な書類を保管することが推奨される。Save Quartz Jobs Coalitionはこの訴訟を公に支援しており、生産者・輸入業者・ファブリケーターが関与する今回の紛争に、もう一つの業界の声が加わった。

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