2026年上半期の米国の加工大理石輸入は縮小しました。StoneNews.euが2026年10月5日に分析した貿易データによると、米国の加工大理石輸入は2025年上半期と比較して、通関価格ベースで7.44%減、実質数量ベースで10.44%減となりました。
輸入総量が減少したにもかかわらず、単位あたりの価格は上昇しました。トンあたりの平均輸入価格は前年同期比で2.55%上昇し、約US$1,097となりました。この価格動向は、上位2大供給国が合計市場シェアを拡大させた市場集中度の高まりと一致しています。
2026年上半期において、イタリアとトルコの2カ国で米国の加工大理石輸入総額の66.11%を占めました。このシェアは2025年上半期の63.18%、10年前の2016年における58.87%から上昇しており、現在米国の加工大理石貿易の3分の2が地中海沿岸の生産国からもたらされている実態を裏付けています。
輸入実績の全体像と価格動向
金額の7.44%減および数量の10.44%減は加工大理石製品を対象としています。なお、StoneNews.euの分析では、ドルベースの総額や総トン数は明記されていません。
トンあたり平均輸入価格のUS$1,097への上昇は、プレミアム素材よりも低価格帯ラインで減少幅がより大きかったことと整合しています。上位10の供給国が米国の加工大理石輸入総額の95.71%を占めており、トップ10以外の供給国のシェアは輸入金額の5%未満にとどまりました。
供給国マトリックスと市場の寡占化
2026年上半期において各供給国の実績は大きく明暗を分け、ヨーロッパの高級石材がシェアを拡大する一方で、アジアの量産拠点は大幅な価格下落に見舞われました。
| 供給国 | 金額変動 | 数量変動 | トンあたり平均価格 |
|---|---|---|---|
| イタリア | +21.57%(H1 2024〜H1 2026) | +21.65%(H1 2024〜H1 2026) | US$3,100超 |
| トルコ | −15.73% | −19.96% | US$631.10(+5.28%) |
| 中国 | −32.70% | +13.33% | US$670.76(−40.61%) |
| ギリシャ | −7.71% | −6.68% | — |
この分布は、輸入金額が高単価なヨーロッパの寸法石材と、低価格志向の加工拠点との間でいかに二極化しているかを示しています。
イタリアおよびギリシャの輸出実績
イタリアは、米国向けにおいて2016年以来最高となる輸入金額と最大出荷数量を達成しました。2024年上半期と2026年上半期の2年間比較において、イタリア産加工大理石の金額は21.57%増加し、数量も21.65%増加しました。イタリア産石材の単価はトンあたりUS$3,100を超える高水準で概ね安定して推移しており、これはStoneTradesの2026年上半期イタリア石材輸出動向の概要で記録されたデータと一致しています。
ギリシャは小幅な縮小を記録し、輸入金額は7.71%減、数量は6.68%減となりました。ギリシャのサプライヤーは依然として高付加価値の建築用途セグメントに位置付けられており、StoneTradesの2026年上半期ギリシャ大理石輸出の価格圧縮に関する分析で取り上げられた状況を反映しています。
トルコ・中国の動向と素材需要のシフト
米国における加工大理石供給の第2の柱であるトルコは、2025年上半期と比較して輸入金額が15.73%減、数量が19.96%減となりました。数量の減少にもかかわらず、トルコのトンあたり平均輸入価格は5.28%上昇してUS$631.10に達し、トルコの加工業者が価格水準を維持したことを示唆しています。
中国は対照的な傾向を示しました。数量は13.33%増加したものの、輸入金額は32.70%減少しました。その結果、中国のトンあたり平均輸入価格は40.61%急落してUS$670.76となりました。この大幅な価格下落は、積極的な値引きや低価格帯の建築用石材の比率が高まったことを示唆しています。
米国における石材購買のより広範な背景には、表面材カテゴリー全体にわたる選好の変化が反映されており、これはStoneTradesの分析記事である花崗岩減少に伴う珪岩へのシフトを見せる米国石材輸入でも論じられています。
バイヤーにとっての意味
- イタリア産加工大理石は、トンあたりUS$3,100超という強固な単価を維持しながら米国市場での存在感を拡大し続けており、最高級のカッラーラ、カラカッタ、および関連品種における値下げの余地は極めて限定的です。
- トルコ産加工大理石は輸入数量が19.96%減少した一方で、平均単価は5.28%上昇してトンあたりUS$631.10となっており、トルコの輸出業者がコンテナ数量を追うのではなく最低限のマージンを確保する動きをとっていることを示しています。
- 中国産加工大理石は数量が増加したにもかかわらず、トンあたり平均価格が40.61%暴落してUS$670.76となりました。商用バイヤーは低価格入札の供給契約を締結する前に、スラブの厚み校正精度、仕上げの均一性、および樹脂処理の品質を厳格に検査すべきです。
- 米国の加工大理石輸入の66.11%がイタリアとトルコに集中し、上位10カ国で95.71%を占めていることから、調達部門は航路の寸断リスクや関税リスクを軽減するため、2拠点調達(デュアルオリジン)計画を維持すべきです。