マルモマック2026の会期中に発表されたコンフィンドゥストリア・マルモマッキーネ(Confindustria Marmomacchine)調査センターの統計によると、2026年上半期におけるイタリアの石材および石材加工機械の輸出総額は、2025年上半期比5.5%増の16億9,000万米ドルに達しました。このうち天然石素材の輸出は8.2%増の12億3,100万米ドルを占めました。

この実績は、天然石の輸出数量が減少する一方で輸出額が増加したことを示しています。大理石、トラバーチン、花崗岩(御影石)、その他の天然石の出荷数量は3.3%減の約997,000トンにとどまったものの、平均輸出単価は過去最高水準となる1トンあたりUS$1,234.6に達しました。さらに、加工済みおよび半加工の天然石製品の単価は初めて1トンあたりUS$2,000の大台を突破しました。

調達チームにとって、これらのデータはイタリア産石材の協議において価格水準と加工原産地の確認が不可欠であることを示しています。米国はイタリア産加工・半加工石材の最大の仕向地であり続け、一方で中国はイタリアの原石ブロック輸出の半分以上を吸収しました。

2026年上半期のイタリア石材輸出:数量減少も金額は増加

総額16億9,000万米ドルの内訳には、石材素材および石材加工機械が含まれます。このうち天然石素材は前年同期比8.2%増の12億3,100万米ドルとなりました。製品・半製品石材は7.5%増の9億5,650万米ドルを占め、原石ブロックは10.6%増の2億7,440万米ドルに達しました。

区分2026年上半期実績前年同期比
石材および石材技術全体16億9,000万米ドル+5.5%
天然石12億3,100万米ドル+8.2%
製品・半製品石材9億5,650万米ドル+7.5%
原石ブロック2億7,440万米ドル+10.6%
石材加工機械・技術4億5,920万米ドル−0.9%
輸入2億4,500万米ドル−5.1%
貿易黒字14億4,500万米ドル+7.6%

数量と金額の乖離は、価格上昇と高付加価値製品へのシフト(プロダクトミックス)による増収を示しています。出荷トン数は減少したものの、平均輸出単価は過去最高を記録しました。加工・半加工製品の単価が1トンあたりUS$2,000を突破したことは、イタリア国内加工品と代替供給ルートのコストを比較検討するバイヤーにとって重要な判断基準となります。

コンフィンドゥストリア・マルモマッキーネの名誉会長であるフラヴィオ・マラベッリ(Flavio Marabelli)氏は次のように述べています。「これらの数字は、当業界が製造業全体の中でも極めてダイナミックなセクターの一つであることを示している。」

原石ブロックと製品石材で異なる需要動向

イタリア産原石ブロックの主要仕向地は中国であり、19.5%増の1億4,460万米ドルに達し、原石輸出全体の50%以上を占めました。次いでインドが17%増の3,010万米ドルとなりました。これらの流通動向は、設計仕様において「イタリア産原石素材」と「イタリア国内で加工された石材」とを明確に区別する場合に極めて重要となります。

製品・半製品の輸出では米国が首位を維持し、7.5%増の3億2,350万米ドルを記録しました。ドイツ向けは6,630万米ドルで横ばい推移となりました。スイス向けは27.7%増の6,240万米ドルに急増し、フランス向けは1.7%減の5,810万米ドル、UAE向けは24.9%増の4,120万米ドルに達しました。

米国向けの実績は、StoneTradesがイタリア産大理石の輸出動向と関税の影響で報じた2026年の関税環境下において達成されたものです。これにより、米国は対象期間中も最大の製品石材市場としての地位を維持しました。この輸出額の好調ぶりは、価格下落圧力によって輸出額が減少した2026年上半期のギリシャ産大理石輸出動向のパターンとは対照的です。

加工石材が新たな価格水準に到達

記録的な1トンあたりUS$1,234.6という平均単価は、天然石素材全般にわたる数値です。一方で、製品・半製品が1トンあたりUS$2,000というしきい値を突破したことは、加工工程に付加される価値の高さを示しています。カッラーラ白大理石スラブや同等のイタリア産加工石材を調達するバイヤーは、個々の見積もりにおける表面仕上げ、原石選定、加工仕様を精査しつつ、これらの数値を市場の参考指標として活用できます。

石材機械の輸出微減と貿易黒字の拡大

イタリアの石材加工機械・設備の輸出額は0.9%減の4億5,920万米ドルとなりました。イタリアと中国は石材加工技術分野の二大市場リーダーであり、それぞれ30%近い世界シェアを占めています。

機械分野において、米国は0.9%増の5,890万米ドルとなり、最大の仕向地として報告されました。ドイツ向けは6.6%減の2,990万米ドル、英国向けは37.1%増の2,780万米ドル、トルコ向けは26.6%減の2,750万米ドル、フランス向けは10%増の2,690万米ドルとなりました。

イタリアの石材関連輸入は5.1%減の2億4,500万米ドルとなりました。その結果、貿易黒字は7.6%増の14億4,500万米ドルに拡大しました。したがって、今回の業界統計は、機械輸出が微減となり天然石の数量が減少したにもかかわらず、輸出総額としてはより力強い成長を維持したことを示しています。

バイヤー・調達担当者への影響

  • イタリア産加工石材の価格は過去最高水準にあり、加工済み大理石の大幅な値引き余地は限定的であると想定すべきです。見積書の価格有効期限を事前に厳格に取り決めておく必要があります。
  • 中国がイタリア産原石ブロック輸出の半分以上を輸入しています。プロジェクトにおいてイタリア本国での加工が求められる場合、調達チームは「イタリア産大理石=イタリア国内加工」と思い込まず、原産地証明書および加工履歴の確認書類を精査すべきです。
  • スイスやUAEにおける製品石材の需要拡大は、高級ロットの争奪戦を激化させる可能性があります。原石ブロックの選別とロットの確保(アロケーション)は、調達プロセスの初期段階で着手する必要があります。
  • 調達サイクルが長期にわたるプロジェクトの見積もりでは、特に原石ブロック供給ではなく加工品調達の場合、価格変動条項が盛り込まれる可能性がある点に留意してください。
  • 米国は対象期間中も最大の製品石材市場であり続けたため、関税環境への注視と並行して、サプライヤーの生産能力や納期に関する綿密な事前協議が不可欠です。

情報源