特注石材切断・加工は、標準スラブ供給を超える建築案件で中心的な工程になる。水ジェット床模様、CNC加工カウンター、異形パネルなどでは、使う設備と図面精度、工場管理の差がそのまま仕上がり差になる。購買側は、どの加工が必要かを発注前に確定する必要がある。
赤外線CNCによる特注石材切断・加工
特注石材の基礎は一次切断にある。手動ブリッジソーでは2〜3mmの寸法流れが起きやすいが、赤外線CNCは輪郭読取りとCAD連携により高い寸法安定性を確保しやすい。
高級大理石や珪岩では、歩留まり最適化も重要だ。先に部材配置をネスティングすることで、無駄を抑えつつウォーターフォールや留め加工の精度も高められる。
複雑形状に対応する水ジェット加工
曲線、ロゴ、石種切替えの象嵌では水ジェットが有効になる。切断幅が小さく、丸鋸では難しい内角や細部を再現しやすいからだ。
| 加工方法 | 主用途 | 精度目安 | 向く案件 |
|---|---|---|---|
| CNC Infrared Saw | 直線カット | +/- 0.5 mm | 床・標準パネル |
| Abrasive Waterjet | 象嵌・ロゴ | +/- 0.2 mm | 高級内装・モザイク |
| Multi-Axis CNC Router | 立体彫刻・シンク加工 | +/- 1.0 mm | 造作・特殊縁加工 |
| Automated Edge Polisher | エッジ仕上げ | 一定 | カウンター・洗面 |
大判メダリオンでは切断だけでなく工場での仮組みも重要になる。異素材の継ぎが出荷前に確認できるためだ。
エッジプロファイルと機能加工
エッジは最も見えやすく、欠けやすい部分でもある。標準プロファイルは自動ラインで揃えやすいが、オージーやデュポン形状は多軸CNCと段階研磨が必要になる。
- Mitre: 45度留めで厚物見えを作る。
- Calibrating: 厚みを揃えて施工精度を上げる。
- Drilling and Notching: シンク穴や金物固定に必要。
CADから梱包までの管理
特注案件ではDWGやDXFの精度がそのまま製品精度に直結する。切断、縁加工、研磨、仮組み、クレート番号付けまでを同一フローで管理できる工場の方が、現場での再加工リスクが低い。
水ジェット案件の納期は長いか
一般的な切り物より長くなる。プログラム作成と切断速度の違いが理由だ。
焼結石も同じ設備で加工できるか
一部は可能だが、天然大理石と同条件ではない。刃物、圧力、送り速度の調整が必要になる。
ブックマッチはどう管理するか
連番スラブを撮影し、図面と重ねてから切断位置を決めるのが基本だ。
サイズ制限はあるか
原板寸法だけでなく、輸送と現場荷役も制限要素になる。大判化するほど梱包条件も厳しくなる。
見積時にはCAD作図、仮組み、番号管理が含まれているかを確認したい。特注石材では、その差が現場の手戻りに直結する。